1064nm 近赤外線励起ラマン分光装置
1064 nm 近赤外線励起ラマン分光システム
図1: 装置外観
図2: 装置図
近赤外線励起の必要性
蛍光の妨害を回避することができる。
図3: 異なる励起波長によるラマンスペクトルの比較 (ヒトの初期肺がんの生組織)
肺がんやヒトの皮膚など人体組織を始め、生体試料に対するラマン研究には1064nm 近赤外線励起が有効である。
結果
図4: 生肺の正常 (青線) とガン組織 (赤線) を代表する典型的な標準ラマンスペクトル。35人の肺がん患者から測定した530スペクトルを用いて導かれた結果である。ラマン測定条件: 38 mW/5min
顕著なスペクトル変化がアミドIモードの1659cm-1 バンドで現れる。
この様な結果は肺組織の正常とガンを識別する基準になる。
文献
- Y.-K. Min, T. Yamamoto, E. Kohda, T. Ito, and H. Hamaguchi, J. Raman Spectrosc. 2005, 36, 73-76.