直接ラマンイメージング顕微分光装置
生細胞のラマンイメージング
- 前処理なしに細胞内の物質分布を分子レベルで可視化
- 細胞内物質のダイナミクスを非破壊でin vivo分析
- これまで
- 共焦点ラマン顕微鏡を用いたスキャン方式
→ 測定時間が長い (数分から数十分)
→ 試料全体を同時にイメージングできない - 本研究
- 直接ラマン分光イメージング装置
→ 測定時間の短縮 (数十秒)
→ 試料全体を同時にイメージングできる
図1: 直接ラマンイメージングの原理
レーザーを試料全体に照射する。試料各点から出たラマン散乱光のうち、バンドパスフィルターによって特定の波長の光だけをCCDカメラに結像させ、直接ラマンイメージングをおこなっている
図2: バンドパスフィルターによるラマン散乱光の選択
実験装置
図3: 装置図
図4: 実験装置
分裂酵母のイメージ
積算時間 30秒
図5: 光学像、および649nm励起(∼2900cm-1)。細胞の輪郭および内部の物質分布が明瞭に可視化されている。C-H伸縮モードの信号が特に強い部分は、脂質二重膜からなるミトコンドリアの分布と一致していると考えられる。